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  • 執筆者の写真Naoko Moller

春の彼岸、母の誕生日、そしてぼた餅の話


今年の春分の日は3月20日。英語ではSpring Equinox。

日本ではお彼岸の時期。入りが3月18日。

亡き母の誕生日は3月20日。

母が、「毎年誕生日は、ぼたもちだ」、と言いながら朝早くから、

作っていたのを思い出します。




春はぼた餅。秋はおはぎ。と同じものなのに呼び方が違います。

厳密にいうと、ぼた餅の「ぼた」は春の花の牡丹から。牡丹の花のような形、ということでしょうか。

あんこのあずきは秋に採れます。春の今の時期はまだ豆も柔らかく煮えるのでつぶしあんをつけ、牡丹のように見立てたといいます。


秋は「おはぎ」といいます。秋の七草の一つ「萩」からです。

この時期になると、あずきの豆は夏を越したもので少し古くなり、皮も硬くなります。口当たりがよくないので、こしあんにして、それを「おはぎ」にしたということです。


季節を名前で感じながら、食材もその季節で調理方法に工夫をしているのですね。


こんな呼び方の由来があるのです。今は、どちらも「おはぎ」というところが多いかもしれません。形は丸か、俵か、は地域によって違います。


もち米にうるち米を混ぜるのは、もち米だけだと、冷めるとすぐ硬くなるから、という生活の知恵から。

すり鉢に炊けたご飯をいれて、すりこぎで軽く潰す=半殺し、にして丸めてつくります。


お彼岸お彼岸は仏教の行事です。



私が育った、新潟ではこの時期まだお墓は雪の中なのでお墓参りはしませんが、先祖に感謝をし、ご本尊様にぼた餅をあげていました。

この風習は、昔、その昔、聖徳太子のころから、自然の恵みに感謝をしたところから始まったとされています。


子どものころ、お寺の寒い典座寮(キッチンの食堂のような場所)で熱々のご飯からでる、湯気をみながら手伝ったことが思い出されます。


暑さ寒さも彼岸まで、数日前から、温暖な北カリフォルニアでも季節の変わり目を感じることができます。


場所はどこであれ、「ぼたもち」と「おはぎ」呼び方がどうであれ、代々伝わってきている、日本の伝統食であることにかわりはありません。

色々な思いを込めて、節目の今日はぼた餅を作ってみました。

亡き母を思い出しながら、感謝していただきます♪


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