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執筆者の写真Naoko Moller

パナマホテル 日系人とともに


シアトルにて…。

「パナマカフェと行って、まるで歴史博物館のようなカフェがあるのですが、行ってみますか?」と誘われ、おもしろそうなので、行って見ることにしました。




場所はシアトルの昔の日本人街の一角にあるホテルの1F。この辺りは1930年の全盛期には8500人が住んでいたと言われ、日本商店、食堂、ホテル、銭湯などがあり、日本人の生活の中心となっていた場所。その地域の象徴とも言われたのがこのパナマホテルだったと言います。





ショウウインドウには怪しげな、古びた日本人形がたくさん飾られ、ドアを開けて、一歩はいると、まるで、映画のセットか博物館の一角かという雰囲気。決して掃除が行き届いてるとは言えない店内で、どこか昔、昔の風が漂っていました。



カプチーノを頼み、階段を降りて、下へ。壁には、額縁された古い新聞、白黒の写真、古い家財道具がところ狭しと並べてあります。



階段の手前には、ガラス張りの床板があり、下(地下)が見えるようになっていました。

物置のようなそこには、革張りの古いスーツケースやチェストなど、昔のものが乱雑に積まれていました。

それは、戦争が勃発し、身の回りのものだけを持ち、収容所へと送られた日経移民。

また状況が落ち着い取りにくるからと、預けられた移民の人たちの所持品です。その多くは、引き取られず、そのまま、今もこのこのホテルの地下に眠っているのです。



このパナマホテル、歴史的建築物として国によって保護されていま

が、管理運営もままならず、二十年も前から売りにでているということです。


移民の歴史、国の歴史どころか、まだ生き続けているパナマホテル。

なんとか存続して欲しいものです。



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